なぜ甘いものがやめられないのか?

甘いものや炭水化物を食べすぎてしまう。
そんなことありませんか?

私自身、甘いものが大好きで、
時に中毒なのではないか?と思うくらい、
お菓子を食べてしまったり、
ご飯や麺類をドカ食いすることがありました。
その時代は、うつ病だったり、情緒不安定だったり、
細かいことでイライラしていました。

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なぜ、お菓子をやめられないのか?
その理由を今日は書いていきたいと思います。
メカニズムがわかると面白いです。
体がいかに頑張ってくれているか
知っていただきたいと思います。

原因 その1 低血糖症
今日は複数ある原因の中でも低血糖症を取り上げます。
※お薬で低血糖を発症される方もいますが、
今回は膵臓の疲れで起きる、低血糖について書いていきます。

<<血糖値ってなに?>>
血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度のことです。
血糖値は高すぎても、低すぎても、よくないです。

血糖値を下げるためには、インスリン。
上げるためには、アドレナリン、グルカゴン、
コルチゾール、成長ホルモン。など
体の働きを調整するホルモンが関係してきます。

<<血糖値が上がったり下がったりするメカニズム>>
糖質は体の中に入ると、消化酵素により、
「グルコース」に分解されます。
グルコースは吸収され、血液の中に入り全身に行きわたります。
血液中のグルコースの量が増えると、
膵臓から「インスリン」が出されます。

インスリンの働きは、
グルコースを細胞の中に取り入れることです。
グルコースが細胞の中に入ることで、
エネルギーを生成していけることになります。

食事をすることで、血糖値は上がり、
インスリンの作用で元の状態へ戻ります。

<<糖質をいきなりたくさん食べる生活を続けるとどうなるか?>>

一時的に糖質がたくさん入ってきて
血糖値が爆上がりする状態に体は対処できます。
しかし、長年それを続けると、
インスリンを出す膵臓の機能がおかしくなり、
少しの糖質をとっただけでも、
インスリンを過剰に分泌させてしまうようになります。

インスリンがいっぱい出ちゃうので、
血糖値が下がりすぎてしまいます。
下がりすぎると、脳は空腹時と勘違いし、
手っ取り早くエネルギーにできる、
糖質を食べたくなるのです。
これが、甘いものをやめられないループにはまる一つの理由です。

↓お疲れ気味の膵臓さん。

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<<なぜ、イライラしたり、不安感に襲われるのか?>>
不安感やイライラはあなたの性格ではないかも!
それは食事によるかもしれないです!

下がりすぎた血糖値をあげるために、
体は複数種類のホルモンを分泌させます。
特に、カテコールアミンというホルモンたち
(アドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミン)が
副腎という臓器から分泌されます。
カテコールアミンは脳神経や
自律神経の神経伝達物質でもあるので、
長期間に分泌されると、身体的にも、
精神的にも不安定な状態となります。

カテコールアミンは
血糖値を調整するためのホルモンですが、
脳に入ると、神経伝達物質として働き、
精神状態を不安定にするだけでなく、
感情がコントロールできない
状態にさせると言われています。
(キレる子どもも同じ原理。)

アドレナリン:攻撃ホルモンといわれています。
怒り、敵意、暴力といった攻撃的な感情を刺激します。
アドレナリンは、いったん分泌されると、止まりにくく、
自分の言動によっても分泌が増強します。
怒り出すと止まらない!などは
ホルモンの働きがかかわってるかもしれません。

また、アドレナリンは、酸化すると、アドレナルクロムという物質に代わり、幻聴幻覚を引き起こします。

ノルアドレナリン:恐怖感、自殺観念、強迫観念、
不安感などの否定的な感情を刺激します。

<<食後に眠くなる理由>>
食後に眠くなる理由は血糖値でも説明が付きます。
血糖値が爆上がりして、そのあと、急激に下がり、
低血糖状態になると、脳を守るために、
無駄なエネルギー消費を抑えようとする仕組みが働くため、
眠くなります。

<<低血糖症の身体的症状>>
手足の冷え、呼吸が浅い、目の奥が痛む、
動機頻脈、手足の痙攣、月経前緊張症、頭痛、
発汗、甘いものが無性に食べたい。
めまい、ふらつき、物忘れがひどい、目のカスミ、
生あくび、異常な疲労感、胃腸が弱い。などなど。

上記の症状は、どれくらいの血糖値のレベルかによって、
出る症状が違います。

70mg/dL以下 不安、動悸、冷や汗、顔面蒼白、頻脈、手足の震えなど
軽度の低血糖症↑

50mg/dL程度 頭痛、目がかすむ、集中力の低下など
中度の低血糖症↑

50mg/dL以下 異常行動、けいれん、昏睡
危険な低血糖症↑

*自分の血糖値がどれくらい変化するかは、
専用の血糖値を図る機械もあります。

(余談ですが。。。)
自然食料理教室 白崎茶会に通っていましたが、
通うキッカケになったのが、まさに低血糖症でした。
しかし、私は低血糖症すら知らず、初めて受講したクラスで、
白崎先生に「あなた、うつ病でしょ?」と見破られました。
なぜわかったのか聞いたところ、
「同じ質問を何度もしている。低血糖症で鬱になっている人は、
物忘れが激しいから」と言われたことがあります。


<<低血糖になる原因>>
現在では、精製された小麦粉や砂糖が多く
食卓に並ぶようになりました。
精製された食品の多くは、
血糖値を上げやすい傾向にあります。
そうすると、膵臓が疲弊していきます。

<<対策方法>>

糖を完全に絶つのではなく、どんな糖なら大丈夫か知る。
糖は悪者!と決めつけずに
糖が悪いのではなく、摂りすぎたり、
血糖値が上がったり下がりすぎたりすることが問題です。
そのためには、どんな糖をとればいいのか、
知りましょう。

食べる順番を変えよう
空腹時にご飯からスタートすると、
血糖値が上がってしまいます。
先にサラダやタンパク質おかずから
スタートしましょう。
先に、お味噌汁を飲むこともおすすめです。
おかずを3分の2くらい食べたら、ご飯を食べるのがベスト。

3. 血糖値が上がりやすい食品を把握しておく。
血糖値が上がりにくい食品を低GI食品といいます。
精製されているもの(白くなっているもの)は
血糖値が上がりやすい傾向にあります。
例えば、白米と玄米では、玄米のほうが低GIです。
お蕎麦も配合によりますが、二八蕎麦よりも
十割蕎麦のほうが低GIです。
ざっくりとした言い方ですが、
精製した白いものより、茶色い方を選びましょう。

低GI食品をグーグルで検索することもおすすめです。

よく噛んで食べる。

よく噛んで食べると、消化と吸収がよくなるうえに、
満腹感を感じやすくなります。

<<食べ方のヒント>>
炭水化物を食べる時は、油と食物繊維を足す。
油や食物繊維は、血糖値を上げることを遅らせます。
なので、糖質が多めの食事の時は、食べる順番を気を付けるのと、
油と食物繊維を足しましょう。
白米よりもチャーハンのほうが、低GIです。
チャーハンはお米に油がコーティングされているので、
白米よりも糖の吸収が穏やかです。

空腹時は、糖質野菜が少し入ったスープを飲む。
(かぼちゃスープ、葛湯など)
甘い野菜が入ったスープを大鍋で作っておきましょう。
小腹が減ったら飲むと、食事時のドカ食いを防ぎます。
他にも、おかかご飯とかを間食で食べることをお勧めします。

甘いものを食べる前に、ナッツを数個食べる。
ナッツには食物繊維と油脂が入っているので、
ナッツを食べてから甘いものを食べると
糖の吸収が穏やかになります。
どうしても甘いものを食べたいときは、
ナッツを先に。

和菓子を食べる時のコツ。
和菓子ってヘルシーそうなイメージがありますが、
血糖値の観点からみると、ちょっと違います。
和菓子は、油の入っていないお菓子なので、
吸収が速いのです。

そのため、和菓子は冷凍してたべると
血糖値が上がりにくいという裏技もあります。
冷凍したのはいや~という場合は、
和菓子を食べる時も、
ナッツを先に足すといいかもですね。

白米は冷ご飯にすると、血糖値が上がりにくい。
白米は冷やすと、でんぷんの成分が変わり、
レジスタントスターチというものになります。
レジスタントスターチは小腸で吸収されずに
大腸で食物繊維と同じような働きになります。
そのため、糖の吸収が穏やかになります。

丼ものや、うどんなど単品系のメニューを食べる時は、
タンパク質おかずや低GIフルーツをプラスする。
丼ものなどを食べる前に、低GIのフルーツを食べると、
血糖値を上げにくくなります。
例えば、キウイやリンゴなどおすすめです。
フルーツはジュースにすると、血糖値を上げやすくなるので要注意!
生のまま食べましょう。キウイは消化酵素の役割もあるので、
特におすすめです。
うどんやおかゆなどは、タンパク質のおかずをプラスしましょう。
卵もおすすめです。 


糖質を過剰に嫌がる風潮がありますが、
とにかく大切なのはバランスです。

どんな食事が合うのか、
わからない人は一緒に対策立てましょう。

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