もくじ
夫のブログを超訳 始めました。
医学博士で元研究者で製薬会社でも働いていた、専門知識がバリバリにある夫(大塚英文)が
ニュートラルな視点でコロナ情報をブログで発信しています。
国内外の情報を,朝から晩まで、時間があるときは調べています(笑)
みなさんにもっと読んでほしい!そう思いつつも、ちょっと難しいという方もいると思うので、夫のブログの超訳を書くことにしました。
(私の感想も入ります)
はじめに~こどもとコロナ~
今日の超訳「夫のブログ」は「こども」に対してのコロナを見ていきます。
今日も感情論やマスコミの情報、権力のある人の意見ではなく、事実だけを見ていきます。
国内の感染状況
厚生労働省の「国内の発生動向」で、国内の感染状況がわかります。
下記のグラフを見ると、感染者数は増えているのが分かります。
下記のグラフで内訳をみてみると、
60代以上:8%
50代以下:92%
ほとんどが50代以下!
また、下のグラフを見ると、新型コロナウィルスで死者が出るのは30代以上。
さらに、下記の重症者の割合のグラフを見ると、
40代以降に重症者数が増えています。
上記のデータを見ていくと、日本政府が医療従事者からワクチン接種を開始した後、65歳以上から始めたのかよくわかります。
首相官邸が発表している「新型コロナワクチンについて」の総接種回数を見ると、
2回接種を完了した人の数は、82%。
この時点でのワクチンは一定の効果が出ていると考えられますね。
しかし、これで終わりではなく、もう一つ疑問を持つ必要があります。
ワクチンの効果はどれだけ持つのか?
夫のブログ→「mRNAワクチンの長期的な有効性〜6ヶ月が過ぎた段階で、どれだけ効果があるのか?」(これも将来的に超訳予定。)に
書いていますが、3週間間隔で、ファイザーのmRNAワクチンを2回接種すると、6ヶ月後にワクチンの効果が36%に落ちるというデータが、
イスラエルで発表されています。(驚愕。。。。)
モデルナ製のワクチンについては、2回目の接種から6ヶ月後で93%の効果が維持と発表されています。
3回目の接種が必要かどうか?など、今後も検討が必要になりそうです。(いたちごっこになりそう・・・!?)
ただ、現時点のデータを見ている限りでは、年齢が低くなればなるほど、新型コロナウィルスに対して重症化率や死亡率が減少していくことは、明白です。
新型コロナウィルスの後遺症〜そもそも後遺症って何?
新型コロナウィルスの感染でもう一つ懸念されることは、感染後の後遺症!
海外では、Long COVID(長いコロナウィルス感染症)、Post COVID(ポスト・コロナウィルス感染症)などと呼ばれており、
日本国内では「後遺症」といわれてます。
「後遺症」の定義、皆さんはご存知でしょうか?
後遺症の定義は、12週間以降も症状があることです。(3か月後も続いているってことですね。)
どんな後遺症があるか、知りたい方は、感染症専門医の忽那賢志先生が「新型コロナの後遺症Q&A どんな症状がどれくらい続くのか(2021年1月)」記事を書かれているので、チェックしてみてください。
アメリカの医学雑誌JAMA(2021年5月26日)の報告では、73%の患者が何らかの後遺症があると訴えているそうです。
(73%って多い・・・😅)
その内訳は、
倦怠感(40%)呼吸障害(36%)、不眠症(29%)、嗅覚の異常(24%)、不安(22%)、咳(17%)、味覚異常(16%)、抑うつ状態(15%)等。(うーん。辛そう・・・)
成人でこれだけ出る可能性の高い後遺症。
では、子どもは、どうなんでしょうか?
2021年8月3日に、「英国内における小児の新型コロナウィルスの症状について」が報告されているので、紹介します!
(タイトル日本語ですが、内容は英語!英語、勉強したい・・・・(笑))
こどもの後遺症について
〜割合は?症状の特徴は?
この報告は、5歳から17歳までの英国の学校に通う生徒たちを対象に前向きの疫学調査(調査期間:2020年3月24日〜2021年2月22日)が行われました。
<余談>前向きの疫学調査?
今から未来に向かっての時間軸で進む調査のことです。疫学の専門用語だそうです。反対に、後ろ向きの疫学調査は今から、過去に向かっての調査とのことです。
新型コロナウィルスに感染した大人の患者は、重症化率や死亡率が高まりますが、こどもは無症状の割合が43–68%で、ほとんどが軽症で済んでいることがわかります。
データからみると、子どもでも後遺症は起こるが、ごく一部(4.4%)だということです。そして、8週間後には大部分の生徒が回復している、もしくは症状が軽減していることが英国のデータから分かりました。
大人の後遺症の割合(70%近く)に比べ、小児は28日後で4.4%、56日後で1.8%と低いです。
下記に細かい数字も出しました。
興味がない方は次へ読み飛ばしても大丈夫です。
1,734名の新型コロナウィルス陽性の生徒(5歳から17歳、558名が年少(5歳〜11歳)、1146が年長(12歳〜17歳)を対象に症状を調べた。
共通の症状は下記の二つです。
頭痛(62.2%(1079/1734))
疲労(55.0%(954/1734))。
罹病期間(罹病とは病気にかかっていること)が6日間(中央値)
4.4%(77/1734)は、罹病期間が28日以上。
内訳は下記のとおりです。
年少(5歳〜11歳):3.1%(18/558)
年長(12歳〜17歳):5.1%(59/1146)
この生徒たちの症状を見ると、
疲労感が84.4%(65/77)
頭痛が77.9%(60/77)
無嗅覚症が77.9%(60/77)でした。
興味深いことに、最初の1週間では、6つの症状がありましたが、
28日以降では、2つの症状まで減少していました。
1.8%(25/1379)の生徒のみ、56日以上の症状があることもわかりました。
ワクチンの接種と副反応〜血栓症と心筋炎
ワクチンの接種についてですが、
日本の厚生労働省の「ワクチンの副反応に対する 考え方及び評価について」によると、アナフィラキシーショックは、10万人〜30万人に1人が発症することがわかっています。
短時間でアナフィラキシーショックは起こるので、接種会場で医師が対応することで解決できるといわれています。(詳しくは「アナフィラキシーではどのような症状が出ますか。治療法はありますか。」参照)。
アナフィラキシーショック以外の副反応はファイザーワクチンによる心筋炎とアストラゼネカによる血栓症の2つが知られています。
心筋炎が起こることはイスラエルから報告されています。Science(2021年6月1日)
イスラエルのMinistry of Health(日本の厚生労働省的存在)の発表によると、
男性16歳〜24歳の間で3,000人〜6,000人に1人の頻度で心筋症が認められました。
ワクチン接種者の心筋炎発症率は通常時の5〜25倍になると書いてあります。
しかし、大部分の病状は軽く、抗炎症の薬によって回復するらしいです。
こどものワクチンによる副反応〜報告数は?
ファイザーのmRNAワクチンについては、12歳〜17歳のワクチン接種のデータが米国であつめられいます。
CDC(アメリカ疾病予防管理センター、Centers for Disease Control and Prevention)で報告されています。
この報告がきっかけで、12歳以上でもファイザーのワクチンが使用可能になっています(12歳より年齢が若いのは、使用できない)。
CDCの情報を見ると、子どものワクチン接種時の副反応は報告されています。
こどもにとってワクチン接種は一定のリスクがあることがわかっています。
詳しいデータは、下記にまとめたので興味がある方は、ぜひチェックしてください。
12歳〜17歳で、VAERS(Vaccine Adverse Event Reporting System、米国の予防接種安全監視システム)で報告された症例は9,246例。
重篤でない症例が90.7%(8,383/9246)
重篤な症例(死亡例を含む)は9.3%(863/9246)
重篤な症例の内訳は、
胸痛(56.4%)、トロポニン上昇(41.7%)、心筋炎(40.3%)、CRP上昇(30.6%)等。
心筋炎は、全体の4.3%(397/9246)でした。
まとめ〜小児に対してワクチンを接種するか否か?
新型コロナウィルスの小児の患者は、感染したとしても、後遺症の割合が低く、やがて回復していくことがデータを見てきて分かりました。
これは、日本の厚生労働省のデータからも明らかになっています
一方で、コロナのワクチンを接種すると、副反応は10%程度。
こどもについて、ワクチンを接種すべきか、すべきではないか?
リスクとベネフィットの両方を見ながら、皆さんご自身で、最終的に判断していただけるといいなと思っています。
今回の情報が少しでも役に立てれば嬉しいです。
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