病気とファッションという
一見つながりにくそうな
話題を事実ベースで書いている
本を紹介します。
特別視された、結核。
結核風の美容や
ファッションが生まれていきました。
現代医療の有難さ。
おしゃれに対しての執着心。
他人軸。
ヴィクトリア朝は疫学が発展した
時代でもあります。
コロナが流行っている中で
様々な考えが浮かぶ本でした。
華奢な体。
透明感のある白い肌。
澄んだ瞳。
これらは肺結核患者の特徴で
「女性の美」として
受け入れられたようです。
受け入れ難い若者の死。
階級社会。などなど
様々な感情や建前がありました。
読みながら、理解に苦しみながらも
結核に太刀打ちできない医療
に対しての、人間の自然な反応
なのかもしれないと思いました。
肺病にかかる人は美女や天才、
女性として有能(思慮深い、優しい)
そして、死ぬ時が最高潮に美しい。
霊的な美しさを放つほど。など
上流階級では特に、
成す術がないために
特別視していたようです。
それを再現するために、
細い胴体を作るコルセットや
肌を白くするための有害なおしろい
瞳孔を開くための危険な点眼薬。
薄く、襟元の開いたドレスは
女性の体を魅力的にしつつも
寒さに弱く、
ロング丈のスカートは、
埃やチリを集めて
結核を助長したそうです。
日本は平安時代から美白の歴史が
あったそうですが、
おしろいの原料が鉛で、
中毒を起こしたり、
国を問わず、
美容も命がけでした。
流行のファッションのせいで
女性の健康が脅かされていてもなお、
女性はオシャレを止められませんでした。
女子高生だった時代に、
真冬でも雪でも素足でミニスカートを
履きならしていた自分を思い出しつつ、
ファッションの持つ力強さと
究極の他人軸でもあると
思いました。
美しさの基準がどこから来るものなのか、
見ていくことで新しい発見がありそうです。
また、抗生物質ができたおかげで、
結核が不治の病から
治る病気へと変わっていきました。
このような歴史的事実を考えると、
西洋医学の歴史も見つつ、
栄養学や、統合医療、などなど、
視点を広く持つことで、
コロナウイルスや
ワクチンに対して
どう対処していくのか、
他人軸にならない、
自分の選択ができるのではないかと
感じました。
気づきの多い1冊でした。
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